2014年5月8日

北海道はでっかいどう(2)

北海道はでっかいどう(2)
2014年、いよいよGWが始まる。
AM5時30分、起床。
6時30分に準備を整え、フル積載のスコットを携えて、門真駅から大阪モノレールで伊丹空港へ。
この前のやっちゃばフェスでも飛行機で行ったので、見慣れたものだ。
手荷物預かりで自転車を預かってもらう。

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飛行機輪行だ。
いつもの電車輪行と違うところといえばペダルを外しておいたぐらい?

フレームバッグに入れておいたCO2ボンベが金属探知機で引っ掛かった。中身の表示が無いため、とのこと。
TNIのものでした。
ほか、ボトルに水が入ってたのでそれも確認されたぐらいで、預かってもらえた。
飛行機輪行するなら
時間にはたっぷり余裕をもっておいたほうがいいですね。
あと、搭乗口でクリートのボルトが金属探知機に引っ掛かった。カバーを捲って
"そういう用途の靴である"
ことを説明しサンダルに履き替えて通過。空へ。
・大阪から北海道に行くこと
新幹線と特急だと、大阪からだと6~10時間くらいかかるが、飛行機だと1.5時間。
フェリーだと、京都~舞鶴も合わせて
丸一日かかるので、あらかじめ予定を組み立てることができるなら飛行機がベストかも。
千歳空港に着いた。さらに札幌まで移動。
車窓から、広々とした北海道の大地が流れていく。
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札幌駅北口で自転車を組み立て。
肌寒いか?と思っていたら拍子抜けするほど暖かかった。晴れ渡り、最高の晴天だ。
で、飛行機輪行してたので前後タイヤの空気を抜いていたのだが、空気入れが小型のミニポンプしかない。
(突然の死)
ちくわしかない!!!
このミニポンプ、ツール缶にギリギリ入るサイズで携帯性が高くてお気に入りなのだが、やはり一度のポンピングで入る空気の量というのは、知れている。
で、前後だ。
とにかくピストン運動。



シュコシュコシュコシュコシュコシュコ…
30分ぐらい経過しただろうか。荷物を満載し、それでもパンクしないだろうなーと思える程度には空気を入れられたので合格!
自転車屋さんのフロアポンプを借りようと思ったけど英式のヤツしか対応してなかった。要らないと思ってたけどアダプタ、要りますね。米式あればガソリンスタンドでも入れられるかもだし。
とりあえずスタート。リベレイトのサドルバッグに満載で走るのは初めてではないが、ズッシリ来る。ダンシングは封印。
オロロンラインを目指そう。
札幌から石狩の方へ抜けていくと、道路がとても広々している。
四車線はあるかな。路肩も大きい。
雪の捨て場なんかもある。もう5月だが、雪を見て、北海道に居るんだなぁというのを身に染みて実感。


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オロロンラインへ向けて走っていると、ローディが一人。
トレーニングぽかったので邪魔してはいけないと、距離を開けて後ろに。信号の間隔が本州では考えられないくらい広い。
路面は悪い。時おり、海外ではpot hallと呼ばれるような、落とし穴みたいな道路の陥没が路肩に散在し、削れていたり。
タイヤはフロント23、リア25なので普通のロードとさして変わらない太さだ。
フロントも25Cがいいかも。
海へ出た。これがオロロンラインか?



青々と繁った畑が輝くように反射し、綺麗な草原…まるでWindowsXPの壁紙のような。
そんな景色が。
いちおうざっくりとルートラボで調べて来た感じでは、アップダウンは殆ど無いはずだったけど、調べすぎて旅がつまらなくなるのも寂しいので、半分ルートは適当に考えていたのだが、
やっぱアップダウンがある。
カーブをひとつ越える度に海の見え方が変わり、とても楽しい。
信号が無いため、時々意識して止まってはカメラで風景を撮影。




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雪のかかる山々、切り立った崖。
IMG_6045 留萌の手前に、増毛という小さな漁港があって、そこで海鮮丼が食べれる、と聞いていたのだが、いつの間にか時間は19時を回り薄暗くなっていて、
店は全部閉まっていた。オーノー!!


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仕方なく船を見つつ退散。まぁ留萌に行けばなにかあるだろー。
って思ってた。




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留萌駅前に行ってみた。
\なんもねぇ/
商店街はシャッターが降り、閑散とした空気。
せっかくなので何か食べ物屋さん無いかなー?と思いつつ、セイコマを見つけたので補給しつつ検索。
するとカレー屋さんが、こんな北の果てにあるらしい。ザイオンというお店だ。



時間はギリギリ…とりあえず行ってみた。


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なんだか雰囲気の良さそうな店内。
おお、これは期待できる。
「すいません、まだやってますかー?」
「ご免なさい今日は20時30分で終わってて。」
「そうですかーwwwwwwwまた来ますwwwwwwww」
ごめん多分もう来れない。
セイコマ飯うまいよ。うまい。(悲)



留萌を発つ前に、気温が下がってきたのでウェアを着替える。道端で。一瞬だけ(10秒程度)上半身裸になっちゃうけど許して。夜だし。
辺りは濃い霧に包まれ、水滴が眼鏡を濡らす。留萌に入る前からそうだったけど、だんだん酷くなってきた。
気温が下がってるせいか。
ウェアをチェンジ。いつものMT500ジャケットに上もibexのウールなんかを。
ついでにバフも。街灯の少ない夜道なので反射ベストも装備。
完全に冬装備だ。
いざ、オロロンラインへ。
オロロンラインはもっと静かな道かと思っていた。北の果てへと続く道であるし、おまけに夜だ。
違った。とても交通量が多い。トラックも多い。
ちょっとした幹線道路並みに交通量が多いので緊張する。
ざざーん、ざざーん、と波が打ち寄せて、返す音。不気味。
霧も出ている。
日本海の道路がこんな感じだった。寂れた街並みと、静かな夜。
ガーミンの数字はひたすら見ないように。多分この雰囲気と、地図の距離感で ノックアウトされるから。
ちょっとフロントのタイヤの抵抗がデカイ気がする。止まって空気を入れてみる。
と、いいつつ、内心、走りっぱなしで飽きてきた。だって、信号も殆ど無いし、単調でしょうがないのだ。


オイセッとフロントホイールを外し、小さなポンプでシュコシュコ入れてやる。
このポンプ、バルブへのロック機構が無いため、地面に押さえつけてポンピングするときは、口金の下にクリートカバーを置いて体重をかけやすくしてやるといい。
こんな感じ。
しかし眠くなってきた。どこかで仮眠しようか。
なんだか草むらから、怪しい音もするし。
今回の北海道、キツネには二度会った。
どちらも夜だ。絶対にエサや食べ物はあげてはいけない。
ご存じの方もいると思うが、エキノコックスという恐ろしい寄生虫がキツネに居るかもしれないのだ。感染する可能性がある。
そんなわけで、何か適当に道の駅でもあればそこで仮眠していこうと思い、探索モードに切り替えた。
ぼんやりと明るい電球の色が見えた。バス停だ。

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お邪魔します…
脇に自転車を置いて、ガラリ、と扉を開けた。中にはベンチが置いてあり、ここで横になることにした。
ビンディングシューズのバックルを緩め、木製のかすれた色のそれに体を預ける。今夜のベッドだ。
そこでウトウト、二時間ほど休ませてもらった。寒さと、大型トラックの騒音でほとんど寝れなかったけど。
半分覚醒状態から体を起こす。ケータイの時計を確認すると、午前3時51分だった。日の出前だが、うすらぼんやり明るくなっているのがわかった。
行くか。
疲労は取れていないものの、気力と睡眠はチャージ出来た。
夜が明けつつある中で、今まで濃霧で全貌を捕らえられなかったオロロンラインが見え始めた。
ひたすらアップダウンを繰り返す直線路。
朝陽が昇る瞬間、霧が晴れてきた。
自転車を道路の脇に置いて、日が指す瞬間をカメラに納めた。
あまりにも感動的だったので、すこし道を外れた方まで走ってカメラを構えた。



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そこは農地で、なだらかな丘のような場所で、霧が遠くの山にかかって、まるで雲海のような景色を見せていた。
(本物の雲海は見たことが無いが)
そのままオロロンラインを北上した。


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6時ごろ、町を通過。セイコマが開いてたので、立ち寄っていく。
コーヒー、おにぎり、野菜ジュースなど。留萌の町からどれぐらい走っただろう?
風が強く吹き、町にある看板を揺らす。
昨日までの霧が晴れて、素晴らしい晴天へと変化していた。
今度は農地が見えた。サイロがいくつも転がって、たまに牛がいる。


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天塩の町まで来た。
ここから国道40号と分岐していく。海沿いを走り続けるか、それとも陸へ行くか?
国道232を走っていたが、風力発電が見えたので吸い寄せられるように砂利道から
そのままオロロンラインの方へ。
県なら県道、大阪府なら府道、で、北海道なら道道と呼ぶらしい。
道道106、稚内へと続く道。
風力発電の近くにベンチがある。記念撮影。
利尻富士が見えるよ!と案内があるが、どこにも見えない。



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風力発電の近くは、かなり風が強かった。当たり前だけど、そんなところじゃないと、発電効率悪いもんね。

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そのまま走り続けた。
すると、海の彼方に、何か雪山が見えた。
あれか…!


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雲が濃く、さっきの場所からは見えなかったのだ。
デジイチのレンズは、キットレンズ。18-55mm。つまり、およそ3倍にしかならない。
ソニーのコンデジ、HX30Vなら、20倍まで寄れる。こういう使い分けができるのも強みかも。
遥か彼方から姿を表した利尻富士は、思わぬ収穫だ。山体が綺麗な独立峰で、本当に富士山のようだ。
屋根付きのスノーシェルターがあった。まるでトンネル。
この辺の景色は、マリオさんの北海道旅行の時にチラッと拝見してて、とても楽しそうだった。
ただ、真冬で雪だらけだったけれど、北海道の厳しい冬を、感じるなら、冬の方が向いてるかもしれない。

(3)へ続く。

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